透過


深夜バスに乗っている。

光がひとつ過ぎ去る。

気づかないうちにいくつも。

出来ることならば、外をずっと眺め続けたい。許されるならの話。

例えば、生きることも似ているとして。

この瞬きのあいまに光がまぶたの上を滑っていったとして。

俺はそれを見届けたいと思う。

がんじがらめなら脱ぎ捨てて、最低限だけ身に纏って。

幸福の価値を見出すこと。

そうしてみるよ。

光がいくつも過ぎ去る。

それらがこの体を通り抜けてゆくのを確かめる。そうしていつか触れる。


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